2016年12月01日
の原生林の山があ

「あ?、これ?。大学の後輩が会社にいるんだ。そいつにお土産」
本殿でおまいりを済ませ、最後のお札を買った。
「滝を見に行こうか」
「うん」
歩道の周りには遠い昔からは旅人たちを見ていた巨木が壁のように立っていた。
しばらく歩いていくと、カズが立ち止まった。
「どうしたんだ?」
カズは目を閉じたまま、何かつぶやいていた。
「え?、何?・・・」
「・・・きこえる」
「何が?」
「地球の音」
「地球の?」
「地球が呼吸している音、地球のコドウが・・・」
ケンも目を閉じて見た。
一瞬周りの音が止まった。
そして・・・。
遠くからこちらにやってくる観光客の声がした。
目を開けたケンの前には、現実の世界が広がっていた。
滝の音が聞こえてきた。
「行こう」
「うん」
二人は歩き始めた。
那智の滝は四十八滝あり、中でも一の滝が落差日本一の滝として1番有名だ。
滝つぼへ行くため、石段を降りていく。
そこには神社があり、ここで拝観料を払ってさらに奥へ進むと、滝つぼをまじかで見ることが出来た。
滝のしぶきが霧状になって、降りかかってきた。
その白い巨大な薄絹の流れの奥は手付かずった。
バスに揺られ、勝浦にやって来る頃には夕闇が迫って来ていた。
17時12分、南紀が名古屋に向けて出発。
夕食用に何も買ってこないことに気がつき、車内販売を待った。
「そうだ」
Posted by noisy at
11:59
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